2023年

12月

31日

「翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜」を観てきました

 

 昨日は話題の映画「翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜」をビバシティ彦根で観てきました!

11月に封切りされていましたので、この間、機会をうかがってきましたが年末で少し時間も取れそうなので遅ればせながら観させていただきました。

 

 ざっくりとした感想として第一作に比べて地域に密着したネタが多いかな、と感じました。ただ、そこは今回は地元民として馴染み深い話題だからこそ気づいただけかもしれませんが…。

 琵琶湖周航の歌が二回歌われたのは印象的で、何故か少しだけウルっと来ました。

 

 なお、上の写真はシネマの入り口に飾られていた、実際の映画の撮影で使われた衣装や幟です。幟については何故か今は亡き「浅井町」「湖北町」の幟が映画の中で登場したように思います。「虎姫町」もないかと目を凝らしてみましたが、無かったような…。

 とにかく、お正月お時間がある方、特に滋賀県民の皆さんは是非劇場にてご覧ください。

 

 最後になりましたが、本年もついに大晦日です。今年もいろいろとありましたが、多くの方に励まされ、ひとまず無事に年越しができることに感謝したいと思います。

 

 新しい年も、一層のお引き立てのほど、どうぞよろしくお願い致します。

 

 

2023年

12月

25日

戒能通孝「小繋事件 ―三代にわたる入会権紛争―」を読む

 

 先日、今年10月に岩波書店より発刊されました「入会林野と所有者不明土地問題: 両者の峻別と現代の入会権論 」について本サイトでも紹介させていただきました。

 

 同書に「小繋事件(こつなぎじけん)」という、聞きなれない事件名を題した書籍が参考文献に紹介されておりました。入会権の歴史を考える上で欠かせない書籍と思い、既に廃刊のようですが、古書を入手し読まさせていただきました。著者は早稲田大学の教授を務められた法学者の戒能通孝です。

 

 本書を読んで、まず、現代(ちょっと昔なので前近代かも)の「一所懸命」とはこのことか、と痛いほど感じました。とにかく、全編を通して「重い」「苦しい」「やりきれない」「不条理」…、といった話が続きます。

 身もふたもないと言いますか、本当に救いのない話で、ここに描かれている名もなき住民による一見法律違反で経済的にもありえない、暴走ともいえる行動を今の若い人達が果たして理解できるのだろうか、と考えてこんでしまいました。

 

 所有者不明土地問題の根源は農民が先祖伝来の土地に執着しなくなったことにあると思うのですが、率直にいって都市からも離れた不便な地域、かつ、山がちで農業にも適さない小繋地区で生きるためにここまでしてしまう、怖いまでのこだわりの強さに隔世の感を禁じえませんでした。

 

 でも、人間の心理や行動って単純に合理性だけでは計れないものだとも思います。小繋の住民の心情を推し量ることは部外者には土台無理なのかもしれません。

 

 本来、本書で取り上げられた入会権は、山や川との関りが生活するうえでは事実上不要となった現代では単に廃れ、静かに消滅していく存在であったのでしょう。ただ、因果なことに昭和期までは全く想定外の、所有者不明土地問題がクローズアップされるようになったことで、入会権が亡霊(背後霊、いや地縛霊か?)として、今日改めて浮上してきたのではないでしょうか。

 

 亡霊も、入会権も直接は目に見えませんが、人間社会では確実に存在しています。現代の土地にまつわる亡霊の「入会権」を考える上で、目を通しておいて損はない一冊かと思います。

 

2023年

12月

20日

事務所の看板をリフォームしました

 

 事務所を移転して、そろそろ8年半といったところなのですが本日看板をリフォームしました!県道に面した看板の、南向きの面のみが日光が当たるせいか、文字がかなり脱色していましたので、まだもたないではなかったのですが思い切ってやり替えた次第です。

 

 建てたときには10年くらいはもってくれるかな~と思っていたのですが、田舎とはいえ交流量の多い道路に面した看板ですので、みっともないことはできないですからね。看板への投資分、そうそうに回収できるといいなあ。

 

2023年

12月

16日

東近江市博物館「永源寺地区の地券取調絵図(地引絵図)が語るもの」

 

 今日は仕事のついでに下記の展示を見に、東近江市の能登川博物館まで足をのばしてきました。

その展示の名は、東近江市・龍谷大学共催展「よみがえる明治初期の山村の土地利用ー永源寺地区の地券取調絵図(地引絵図)が語るものー」です。

 

 展示案内を引用させていただきます。

 

 永源寺町史編纂にあたり収集・撮影されたアナログ写真データを基に、龍谷大学社会科学研究所の研究プロジェクト(代表:牛尾洋也教授)がデジタル化し、リプリントした永源寺地区内の地券取調総絵図(壬申地券地引絵図)などを紹介します。

 絵図には山、道、川、田、畑、屋敷、林、荒地、藪地、原野などが鮮やかな色彩で描き分けられており、明治初期の近代的土地所有権の制度が導入される直前の山村の土地利用が示されている貴重な資料です。

 

 案内にもあるように、旧永源寺町内の地籍図(主に壬申地券地引絵図)を網羅的に、ずらーっと展示されていました。一つ一つの地籍図は、山間部を含むだけにとても大きいのですが、こうしてリプリントしていただくと無理なく展示が可能になりますね。

 

 多くの集落の地籍図を通覧して気づいたことは、全く同じ描き方をした図はない、ということです。あくまで記憶の範囲ですが、似たようなテイストのものはあっても、細部の描き方が違うことから本当に集落ごとに最後まで作成したことが判ります(逆に近隣の集落同士で情報交換はしなかったのかな、とさえ感じました)。

 そういえば、確か山上地区の地籍図にだけは作成者のお名前があって、「内藤○○」とあったと思うのですが、集落外から連れてきた絵師であるかどうかまでは分りませんでした。

 

 本展示会ですが、今月24日までの開催となります。あまり日にちはありませんが、リプリントとはいえ、これだけ多くの地籍図をみれる機会は少ないと思いますので、是非足をお運びください。

 

2023年

12月

08日

(出羽国)由利郡舘合村字岩井戸澤地引切絵図を入手しました

 

 先日、某オークションサイトで出品されていました「(出羽国)由利郡舘合村字岩井戸澤地引切絵図」を落札することができました。クーポンを使って、送料込みで数百円でしたので、気楽な気持ちで取引をさせていただきました。

 「由利郡」といいますと地理的には現在の秋田県の西南部、由利本荘市のあるあたりになるようですが、個人的には訪問したこともなく、知人等もいません。

 詳しく地名も検索してみましたが「秋田県由利本荘市東由利舘合」まではヒットするものの、それ以上はわかりませんでした。すでに廃村なのかと想像します。

 

 

 本図は「切絵図」ですので、全村図ではなく、字切図だと思います。本図が作成された当時は基本的に水田として利用されたいたようですね。しかし地形的にも山間部の谷筋で、また一筆中に田の枚数が十数枚などと表示されているところからも(イロハニホヘトとわざわざ記号付きで)、いわゆる「千枚田」的な耕地の形態であったこと思います。よく見ていくと、三番の土地は田数42枚とありますが、畔づくり一つとっても、耕作に骨が折れたことと偲ばれます。

 

 あまり情報が多い地籍図ではありませんが、値段相応と言えばそれまでのような気はします。ただ、こうしたオークションサイトに出品される地域は東北の資料が多いように感じるのは、気のせいでしょうか。

 

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