今日は朝から一日公嘱協会の社員研修会ということでしたが、前から決まっていた境界立会のこともありZOOMで参加させていただきました。
社員研修会ではいよいよ導入もせまってきた「インボイス制度」について顧問税理士さんより、国や商工会の発行している資料を使用して説明がありました。
インボイスについてはネットでは随分前からフリーランスを中心にいろいろと話題になっていましたが、公嘱協会のような組織も当然影響はあるわけで、社員の皆さんも関心の高いテーマだったと思います。
税理士さんからはインボイス制度の導入の動機として「益税をなくす」という点が大きいとご説明がありました。ただ、振り返れば消費税導入時は3000万円の免税点、それが平成15年に1000万円と下げられてきた経緯があり、それが今回のインボイス制度で国として益税を実質的にゼロにしようということかと思います。
益税というとなんだか国の税金をかすめ取っているようなイメージがあって、一般の方々からはあまりよく思われていないとは思うのですが、徴税コストや零細業者の負担を考えると個人的にはある程度の「あそび」くらいあってもいいのではないかと思います。
まずはインボイス制度導入を期に、土地家屋調査士の退会者が随分でないかと危惧しますが、ことは土地家屋調査士業界だけではありません。例えば大工や土建関係者など、ただでさえ人手不足と言われる業界は、一人親方の脱落により業界全体が致命的なダメージを食らうような気もします。また個人タクシーや飲食店、地域の商店街にも大きな影響が考えられます。
インボイスを導入して地域経済が傾き、日本社会の活力が一層低迷する、なんてことがあってはまさに本末転倒ではないかと思うのですが、杞憂でしょうか。