佛教大学大学院学位記(修士号)授与式でした

 今日は佛教大学大学院学位記授与式に出席してきました。写真は会場の紫野キャンパス礼拝堂(水谷幸正記念館)です。立派な建物なので、とても目立つのですが、ここに「合掌」の石像があることには初めて気づきました。

 

 そういえば本ブログでは全くふれてきませんでしたが、六年前に佛教大学文学研究科日本史学専攻(修士課程)に入学させていただき、その後二年の休学や留年を経て、修士課程としてはフルに在籍可能な六年間を費やして、ようやくこの度修了の日を迎えることができました。

 授与式はいきなり合掌から始まりました。さすがは佛教の大学です。この六年間、学長のご挨拶の中でも触れられていましたが、途中で心が折れそうな時も何度もありました。でも、先生方の適切な御指導や学友の皆さんとの励まし合いの中で何とかこの日を滑り込みセーフで迎えることができました。また卒業生の代表謝辞もよかったです。「出身が津軽の田舎ゆえ進学が許されず、定年後に家族を説得し入学し、京都にに通わせていただきました」、素敵な独白に思わずうるっときた方も少なくないように思われました。

 

 今さらながら私の大学院への進学の動機について少し述べますと、話はかなり遡るのですが土地家屋調査士の試験勉強を某大学(滋賀県内)の図書館でよくさせていただいていた折り、勉強の合い間に図書館の本を読んでいました。その中の一冊が長く佛教大学で教鞭をとられていた桑原公徳先生の著作でした。桑原先生の御専門は歴史地理学、とくに地籍図研究の第一人者ともいうべき先生で、業務で公図を扱う土地家屋調査士とも関連性が深いこともあり、試験勉強の片手間と言いながら地籍図について興味を持ち関連する書籍を読んでいました。そういえば藤原勇喜先生の「公図の研究」もその時に読んだ記憶があります。

 その後土地家屋調査士となって滋賀県立大のとあるプロジェクトに参加した際に、私以外のメンバーが全て修士課程以上を修了した方ばかりでした。その時に軽いカルチャーショックみたいなものを受けた記憶があります。心のどこかにずっとあった学部生時代には研究面ではやり残したな、という後悔も手伝って、修士くらいは取らないと、と身に染みて感じました。

 最後にダメ押しとなったのは現在滋賀県土地家屋調査士会学術顧問の古関大樹先生との出会いです。当初は偶々手に取った滋賀県立大学の大学紀要で先生の論文を読み、これは境界に関する地域慣習を業務として調査する土地家屋調査士にとって非常に重要研究と思い、すぐに地籍シンポジウムの講師としてお招きしました。古関先生とはその後の地籍図の連続講座や県内博物館での実地見学会などを開催していく中で、改めて大学院で、地籍図研究を自らやってみたいという気持ちになりました。

 そこで門を叩くのは、やはり桑原公徳先生のおられた佛教大学しかない、と思い大学院修士課程の入学試験を受けるに至ったという訳です。

 

 今日で社会人大学院生として二足のわらじも、とりあえず脱ぐことになります。次は博士課程、ということも今の段階では全く考えておりません。しかしこの修士課程で身に着けた「自作自励」の精神と学問の方法論とを胸に刻んで、自分なりの方法で前に進んでいきたいと思います。

 自分という人生の物語のなかで確固たる一頁となった大学院での研究生活。また、懐かしく思い出すこともあるでしょう。六年間本当にお世話になりました。合掌。

 

 

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