2018年日本地理学会秋季学術大会in和歌山大学に参加してきました

 随分秋の気配が感じられる季節となってきました。今週の土日は2018年日本地理学会秋季学術大会に参加してきました。会場は和歌山大学です。当然和歌山市内に立地する大学なのですが、実際はかなり大阪よりの和歌山市内にありますね。

 

 参加した最大の目的は研究発表をお聞きすることですが、秋季大会ということで食指の動く発表報告はあまり多くはありませんでした。ただ下記の二つについては事前に確認しており、興味深く聞かせていただきました。

 

 先ず、古関大樹(京都女子大・非常勤)・福永正光(愛知県土地家屋調査士会)による「奈良県下における地籍編製地籍地図」についてですが、奈良県の地籍編製図の全国的に見てもまれな特徴についてのご報告でした。奈良県は明治初期は堺県の一部ということで、「奈良県」の誕生は他の府県に比べて時期が遅いのですが、そのあおりを受けて地籍編成事業の実施も遅れたようです。明治21年から24年にかけて地籍編成事業を実施したとのことですが滋賀と比べて遅れても数年遅れていますね。ただ、この遅れが図としての精度を上げる要因ともなり、地籍編製図にも測量に使用した機器や測量人の氏名、会社、測量と製図の日時(期間)を記載するなど、かなりしっかり図を作り上げている感想を持ちました。他府県での経験が生かされるだけのタイムラグもありますし、測量・製図の専門会社なども立ち上げられていたようです。ただ図に記載された測量実施期間が五日ほどで終えられており、余りにもタイトな、まさに無茶ぶりとも思われることから、当時の事業実施状況の一端を垣間見た気がしました。

 

 飯沼健悟(岐阜県土地家屋調査士会)による「岐阜県を事例とした公共長狭物の歴史的検証」については里道水路などの公共長狭物について、土地家屋調査士からの視点を中心においたご報告でした。里道水路はよく「法定外公共物」とも称されることが多いのですが、それでは行政などの関係者以外はイメージもわきませんよね。「長狭物」という表現も地理学の世界ではまずお聞きすることはないですが、今回こうした言葉を直接学会でお伝えすることに、まず報告の意義があったと思いました。内容的には土地家屋調査士としては常識的なお話かな、とも感じましたが、それはあくまで土地家屋調査士だからそう感じるだけであって、研究者の目線では新鮮に映ったのではないでしょうか。土地家屋調査士の社会的な存在意義を高めるご報告であったと思います。

 

 

 日本地理学会秋季学術大会二日目の日曜日は「地図・地図資料の歴史GIS研究グループ」の巡検に参加させていただきました。テーマは「GISによる近世・近代の都市空間変遷の分析 堺大絵図(元禄二年)と大阪市航空写真(昭和17年)との比較」ということで堺市内を見学させていただきました。

 個人的には堺旧市街のうち、横町などで道路の幅が随分ガタガタしていることが発見できたことがよかったです。中途半端に道路との境界が確定されているように感じましたが、役所や住民、そして土地家屋調査士などの専門家は実際どう感じておられるのか、気になります。まさに「歴史的境界のリアル」をみた感じがしました。

 また二階の庇が一階の庇よりも道路側に突き出ている建物を沢山拝見しましたが、これは雪が降らない堺だから、という面もあると思いました。滋賀県内でしたら二階から雪がドザッと落ちて怪我をしてしまいますね。

 

 巡検の最後の懇親会の会場は開口神社近くの「おでん居酒屋 母や」さんでした。こじんまりとしたお店ですが、まさにアットホームを絵に描いたようなお店でした。おでん屋さんって、なんとなく大人がほっとできる空間ですよね。

巡検や懇親会のチョイスでは特に松本さんにお世話になりました。ありがとうございました。

 

 

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