自己所有地に農業用倉庫を建てるには-農地法施行規則第29条第1号-

 先日、自己所有の農地に、自己が利用するための「農業用倉庫」を建築したい、という方から農地転用の手続きの申請代理のご依頼をいただきました。

 ご予定されている土地は市街化調整区域、ましてやその農地は「農業振興地域」に該当する地域ですので、通常でしたら建物は建築できません。しかし農業用倉庫、となるとお話は違ってきます。

 

 その根拠は「農地法施行規則第29条第1号」にあります。「一、耕作の事業を行う者がその農地をその者の耕作の事業に供する他の農地の保全若しくは利用の増進のため又はその農地(2アール未満のものに限る。)をその者の農作物の育成若しくは養畜の事業のための農業用施設に供する場合」ということで、この要件に該当すれば許可が不要となるわけです(届出になります)。

 今回は1000㎡を超える土地でしたので、いずれにせよ農地転用四条許可申請は必要で、今回はそのお手続きを、ということでした。

 更に今回は農業振興地域・農用地区域内(いわゆる「青地」)ですので、軽微変更の手続が必要となります。こちらは既に長浜市役所の農政課と打ち合わせを済ませてきましたが、おおよそ変更許可申請から許可されるまで一カ月ほどの期間が必要なようでした。

 

 これまでの私の業務経験を振り返って、思えば「農業用倉庫」に関して手続のご依頼をいただくのは初めてのような気がします。土地家屋調査士と違って行政書士の業務範囲の対象とする申請は幅広くて、すべてに知悉することは難しいですが、こんな規則があるのですね~。確かに農地にぽつんと立っている農業用倉庫はよく見かけますから、この規則が根拠になって建てられているのでしょう。

 

 ちなみに昨年購入した書籍ですが「ケース別 農地の権利移動・転用可否判断の手引」(編集:一般財団法人都市農地活用支援センター:新日本法規出版)の該当ページには、「農地に2アール未満の自己用の農業用倉庫は建てられるか」(農用地区域外)というケースの解説がありました。

 

 今回のケース、建物が2アール未満かどうかは上記の規則でも関係ないと思いますので(他に規定があればともかく)、この書きぶりは誤解を生みそうですね。2アール未満の土地に平屋で2アール以上の床面積の倉庫は建てられないのは間違いないですが…。

 ここは「2アール未満の農地に自己用の農業用倉庫は建てられるか」等へ訂正された方がいいと思いました。

 

 ※仮に2aを超えた農地でも、分筆登記をして一筆の面積が2aとなればOK、と農業委員会では確認をしてきました

 

 

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